2004/09/12

ノート(赤)

 
鈴木やす子の一般質問

2004年第3回定例市議会  
 


 

 T 米価暴落のもとで地域農業を守る姿勢と施策
 @今年の稲作の状況‐作況と米価  当地では、いまのところ天候にもめぐまれ、作柄は良好かと思います。いっぽう昨年は不作のうえ米価が前年より上がりました。政府が備蓄米それも平成8年産、9年産という超古米の放出をしました。一転して米価は下落傾向となり、市場での流通量も米あまり状況になっています。そういう中でこの秋を迎えました。そして豊作が予想され、米価の暴落が懸念される事態となっています。事実、この間の米の市場価格は大変下がっており、農協出荷仮渡し金が11500円という額が出されています。
 今年の稲作の状況、またその辺の市場実態、米価を含め、自治体として、どう把握されていて、分析されているのか、まず伺います。
 A いま述べたように、農協の仮渡し金がこしひかりで11500円、ないし11000円という額が出ているわけですが、この額が実際に農家経営にとってどれほどの金額になるのか、行政側でもぜひシミュレーションをとお願いしておきましたので、この場で報告していただきたいと思います。
 当前のことですが、規模が大きいところほどその額、減収額は大きいわけです。経営を揺るがす事態となるのは火を見るより明らかであろうと思います。おなじ時間と手間をかけて、労賃はおろか、今年は、機械のローン代もでない、肥料代はでない、農薬代は出ない、生活費もでない、ということになります。兼業の方や作業委託している方にしても、同じです。米を売っても、委託料もでない、自分の稼ぎをぶちこんでやっと、という状態がいっそうひどくなります。来年も続けることができるのか、経営的にやっていけない、そういう瀬戸際に立っています。先ほどの村田仁人議員の質問のなかで紹介されていた牧畜業がたどった道と同じようになることが懸念されるわけです。こういう事態にたいして、地場産業を守る、この地の農業の柱であります稲作を守るということで、どういう手だてを検討しているのか、対策を考えているのか、お答えいただきたい。

 U 好評な巡回バスと改善点
 この春から、市内巡回バスに加えて、主に市内の医療機関を回る地域巡回バスが試行運転され、利用客も増えています。そこで、この春からの巡回バスの現状について、利用客数、利用料額など、伺います。「大変べんりだ、運転手さんも優しいよ」と好評な声が聞こえてきています。同時に、いくつかの要望も生まれています。担当課には、どういう意見・要望が寄せられ、どのような検討や改善が図られるのか、お答え願います。私ども市議団のところにも、たとえば乗降時のステップの高さの問題とか、バス停留所の位置とか、いくつか寄せられております。具体的な要望と現在までの改善点、見通しなど答弁をお願いします。今後の検討課題ではあるかと思いますが、今年度試行運転されている地域巡回バスの運行継続について、現在のデータからの見通しということでも、併わせて伺います。

 V ブロードバンド普及状況と格差
 情報化が進み、国、行政あげて、普及に努めている所であろうと思います。しかし、一方で、個人の努力だけではないところで情報格差がうまれているのも実際です。インターネットはボタン一つで、国内外の情報をいち早く得ることができる、あるいは発信できるというのが、大きなメリットであります。しかし、通信網がまさに網の目のように網羅されなければ、誰もが享受出来るというわけにはいかないわけです。まだ、道半ばかと思います。そこで、
 @ ブロードバンドの普及についてこの街の現況をまずお伺いします。  そして、市街地でもADSL高速通信回路 が通じないところがあるわけですが、
 A 本市としては、どのように実態を認識し、この情報格差をどうみているのか、また、この格差是正のための取り組みは考えられているのか、お答えください。

 W どぶろく特区と水利用
 @ いわゆるどぶろく特区についてです。農村振興の一環ということで私も大変関心があります。詳細は、先の滝 一司議員への答弁にもありましたので、現状などはわかりました。泊めるほうも泊まる方も農山村の味わいのなかで交流が深まれば大変いいことだと思います。  そこで一点伺います。どぶろくということで何より、お水が肝心かと思います。宿泊ということで、施設で利用される水について規制があると思いますが、実際のどぶろくについては如何なのでしょうか。特区として、規制緩和はどこまであるのか、ないのか、お伺いします。

 (再質問
 使われる水については、特区ということでの特別の条件や緩和はないということでわかりました。今までと同じ範囲で、宿泊で使われる水については滅菌義務があり、いわゆる山水については、水質検査で問題がなければ、利用できるということで承知しました。やはり、せっかくの山間部で山水が使えないような規制がかかることがあれば、本末転倒かと思います。山水が上手に利用されれば、これもまたアピール性があると思います。迎える側の意欲と、市民や観光客の関心がわけば、これもまた山間部振興の一つの手だてとして、以降注目をしていきたいと思います。

 情報化を唱え、市の生涯教育でもパソコン講座を大きく開いてきました。行政書類についても、今やネットでやりとりしようか、という時代です。山間部や町中から離れているところほど、このインターネットで受けるメリットは大きいものがあると思います。ハード面での設備充実の為にも、市民に広く情報を発信し、要求をすくいあげ、事業者側に働きかけることに積極的に取り組んでいただきたいと思います。

 乗降時のステップについては、やはり弱者の立場に立っての改良を改めて要望いたします。巡回バスそのものについては、交通弱者のためという大きな目的があります。その中には、当然お年寄りの方の比率は高く、ご自身出歩けるとはいえ、やはり足腰の不自由さは否めません。ぜひとも、安全に乗り降り出来るよう、細かい配慮を考えていただきたい。
 また、ニュータウンでの停留所の扱いについてですが、利用者の強い要望のなか、業者さんとのある程度の妥協点もはかることが出来ました。もう一歩利用者、市民の足として、知恵を絞っていただきたいと重ねて要望します。

 10年前、平成の6年の秋に「農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想」というものが作られました。「新農政」という施策が展開され、当時大規模化が喧伝されました。これにもとづいて「認定農家」などと、経営改善化のモデルをくみたてる冊子が作られたわけです。当時、このモデルを作るうえでの米価の算出額はこの北茨城市で18000円です。それが10年で今や3分の1あるいは半額近くも下がりそうな事態にあります。行政がモデル化してすすめようとした経営は既に大きく破綻しています。これからどうなるのか。このようなモデルをたて、推進してきた行政の責任も問われます。
 そして現在、政府は、地域ビジョンをつくって、「売れる米づくり」をと、一応新方針として立てました。過日の農業委員会で、今回の施策展開の研修と称して県職員がいらっしゃったそうです。聞く所によりますと、その場で、大きく稲作をやっていらっしゃる農家の方が声をあらげてこう仰ったそうです。「今さら研修なぞいらぬ、首くくる縄を持ってこい」、と。この悲痛な叫びを何とお聞きしますか。 これまで政府の方針の中で大きく大きくしてきて、減反にも協力してきた農家ほど、いま大変な困惑な中にあります。生産調整をするのだからと行政のいうとおりに減反にも協力するなかで、販路拡大はしてこなかった、今さら自分たちで売れといわれても一体どうすればいいのか。これだけ米価もさがり、一体どうすればいいのか。
 先ほどの答弁の中で出された平均農家60アールで19万3千円、300アールで97万5千円。兼業農家にしても、ちょっとした仕事の1ヶ月分の給料です。担い手農家でおよそ100万円。少なく見積もってこれほどの減収です。昨年は若干米価があがっていたにせよ、収穫量が少なかったためにに総収入は下がり気味でした。毎年毎年減収の憂き目にあいながら、やっと、ここまで何とかやってきたのに、この米価では、首くくるしかないというこの声に、自治体の行政はどう応えるのでしょうか。
 地域の農業を守る立場に立つならば、経営的な補填ももっと考えられてしかるべきでしょうし、そして、地域住民の食を守る立場に立つならば、この地で獲れたこのお米の販路拡大にもっと本腰を入れていただきたい。これまで、この場でも何度も取り上げてきましたが、行政が率先して、公共施設で地場の食材を使う、また、市民にアピールする。使ってたべて貰う工夫を農協任せでなく、考えていただきたい。そうしてこそ、自然条件に翻弄されながらも生産の意欲を持続させる一助になります。またこれからの循環型の農業のあり方などについて検討されるべきであるということも再三にわたって私は提起してきているところです。       
 市民が困っているときに、行政がどこまで気持ちを寄せ、具体的な手をさしのべようとするのかが試されているのではないでしょうか。渡辺議員の「職員研修の項目」に、市長は「住民の目線で、ニーズに」との言葉を使っていらっしゃいました。私は、農業生産の場での話をしました。先ほどの福田明議員の質疑にもありました。健康面や、雇用などで生活が苦しくなる、そういう人たちに対しての施策についても同じことがいえると思います。行政の姿勢が形になってこそ、関係する市民はもちろん、直接には関わらない市民も、市に心を寄せてくれるようになるのであり、それが、ひいては地域おこしの真のエネルギーになるということを強調して質問を終えます。



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