2004/09/12

ノート(赤)

 
元 気
 北茨城市内最高齢104歳
 
 隈 川 ツ ル さん
 
 


 敬老の日、市内最高齢の隈川ツルさんを大津町の自宅に訪ねました。10月3日の誕生日が来ると104歳になります。ちょうど1900年の生まれで、19世紀から20世紀、21世紀と足かけ三世紀にわたる堂々たる人生です。
 かつて十代で看護婦の資格を取って働き、さらに助産婦の資格も得たいと、単身東京へ出ました。2人姉妹の長女でしたが、当時にあって恋愛結婚。
 長男が生まれたばかりのころ、関東大震災に襲われました。乳飲み子を日立市の実家にあずけ、看護婦として果たすべき責務があると被災地へ戻ったそうです。
 その後、水戸市でご主人以上の働きで写真館を切り盛りしましたが、戦争末期、米軍が撒いた爆撃の予告チラシをみて、それが日本ではとても手に入らない上質な紙だったことから、米軍の警告は本当だと直感し、すべてを捨てて福島県の遠野に疎開しました。
 大津町で写真館を営むなどを経て、ご主人を看取ったのが東京で74歳のとき。それからが自分の青春だと、全国各地を旅するなど生き生きと過ごしてきたそうです。99歳のときに北茨城市に移り、末娘さんと暮らしています。
 戦後、女性が初めて選挙権を手にして以来、その権利を大切に行使していることもうかがいました。まさに自立した女性像の先駆けのような姿にふれて、訪ねた記者のほうが大いに励まされました。


 たまたま、お訪ねしたさいには、15歳年下という妹のアヤさん(88歳)もお見えでした。写真を撮るんだからと髪をとかしてもらったツルさんに、
 「いやぁきれいになっちゃってぇ。若く見えるよ。90歳くらいにしか見えないよ」
 ・・・冗談だったのか、本気で仰ったのかは判断しかねましたが、やさしく言葉をかけて、古いアルバムを広げて一緒に見入るなど、とても温かな場面にもふれさせていただきました。


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